卵管留水症
卵管水腫
卵管留水腫
卵管留膿腫
卵管留症
…いろいろな呼び方がありますが
「卵管留水症」と診断されたとき
ちょっと自然妊娠は難しいかもしれませんねと言われ
すごく悲しい気持ちになりました
なんなら病院の待合室でこっそり泣きました
子どもが欲しいな
と思っていたので
自然妊娠はできない体だったんだ
今まで頑張ってきたタイミング法は無駄だったのか
という事実が
受け止めきれませんでした
後から考えれば
卵管留水症は手術療法が有効なことが多いので
不妊の原因がわかって治療ができる
つまり妊娠する可能性があがるので
原因がわかってよかったな
とも思えますが
ショックが大きかったです
私と同じように
「卵管留水症」と診断されて
驚いている人
手術するか迷っている人
どなたかの参考になればいいなと思い卵管留水症について、
原因、症状、治療、私の体験談をまとめました
卵管水腫の原因

卵管の中に分泌液が溜まっている状態(*1)
をまとめて卵管留水症といいます
クラミジア、淋菌などの感染症
手術後の癒着
子宮内膜症による癒着
によって
卵管の中に分泌液がたまってしまうそうです(*1,2)
卵管の中に何がたまっているのかによって
卵管水腫、卵管血腫、卵管膿腫
の3種類に分けられます(*2)
卵管留水症の症状

卵管に溜まっている液体が
おりものとして出てくる(*1,2)
のが主な症状です
が……
おりものが全くないことなんて
そんなになかったし
おりものの量が
人より多いか少ないか
なんて比べられないし
そもそも徐々に増えていった
おりものの量が
異常に多かったってことに
私は気づきませんでした
卵管水腫、と診断されて
よくよく振り返ってみれば
確かに数年前よりも
おりものシートの交換頻度は多くなって
おりものの量増えていたかも
と思いましたが、まさか
おりものの量が卵管留水症によるもので
不妊の原因になっている
とは思いませんでした
(卵管留水症という単語も知らなかったですが…)
不正出血や、腹痛の症状がでる場合もある(*1)
そうですが
私自身は
卵管留水症による痛みは出血はまったくなく
妊活しなければ異常にも気づかなかったと思います
卵管留水症の検査
子宮卵管造影検査
MRI
腹腔鏡のいずれかの検査で診断できるそうです(*2)
子宮卵管造影検査(HSG)では
卵管造影剤が卵管の中にたまるので
小さい卵管水腫も判別できます(*2)
私も不妊治療の基本の検査として行った
子宮卵管造影検査で
卵管水腫が発覚しました
卵管や子宮に異常がない場合は
痛みがない場合が多いらしいですが
卵管水腫のせいで
卵管が詰まっていたのか
造影剤を多めに入れられたりして
重めの生理痛レベルで痛かったです…
詰まっていなかったら
ちょっと痛いかな、くらいみたいです
MRIによる画像診断では、
卵管に水、血、膿の何がたまっているのかを
判別できますが
卵管留水症が小さい場合は
見逃されることもあるそうです(*2)
他にも、問診でおりものが多いことで
見つかる場合もあるそうですが
自分でおりものが多いなんて気づかないから
難しそうですし
大きい卵管水腫担っている場合は
経腟超音波エコーでも判断可能だそうです(*2)
画像診断による判断は100%ではないので
最終的には、腹腔鏡検査を行って診断されます
異常があれば検査のついでに
腹腔鏡手術で治療します
Xでアンケートをとってみた↓
(フォロアー少なすぎてあんまり参考にならないかも)
卵管留水症と不妊

卵管留水症を治療しないと
体外受精しても
妊娠成績は良くないと言われています(*1,2)
私の通っていた
不妊治療クリニックの先生には
卵管に液体がたまっているせいで
卵管の中を精子が泳ぐことができず
精子と卵子が出会えない
と言われました
体外受精をしても
卵管にたまった液体が移植胚を
洗い流してしまったり(*2)
卵管留水症の中にたまった液体が悪さをして
子宮内環境が悪化しているので
着床しないこともあるそうです
実際に私も卵管水腫の影響か
子宮内膜炎になっていて
1回目の体外受精は着床しませんでした…
その後、
抗生物質投与やラクトバチルスの補充で
子宮内膜炎を治療したら
着床するようになりました
1個めの卵ちゃん、子宮が快適だったら
生きられたのかもしれないな、と思うと
私のせいでごめんね
と思います
卵管留水症の治療

腹腔鏡手術で
癒着をはがす、再癒着の防止卵管采再形成
卵管開口
子宮内膜症を除去
することが一般的なようです(*2,3)
癒着が軽くて
子宮内膜症も軽症の場合は
卵管采再形成や、卵管開口を行い(*2,3)
卵管閉鎖を解消して
精子と卵子が出会えるようにするようです
卵管は生き残っているので
体外受精だけでなく
自然妊娠の可能性もゼロではありません
癒着がひどく子宮内膜症も重症の場合
卵管の先端を切断するかクリッピングする方法が
あります(*1,2,3)
卵管と子宮のつながっているところを
切断かクリップするので
卵管にたまった悪い液体が
子宮の中に入ってこなくなり
子宮環境が改善されることが期待されます
ただ、卵管が使えなくなるので
自然妊娠はできなくなります
私は重症の子宮内膜症で
癒着も激しかったので
卵管起始部焼却という
卵管を切断する手術を受けました
SNSを見ていると
しんどくなったのでステップダウンしたら
自然妊娠できた
という話しもよく聞くので
「自然妊娠ができなくなる」
というのは怖かったです
でも、卵管留水腫の手術後2年で
出産に至る確率が85%(*2)という数字や
手術は避けたいと思っていて
とりあえず移植していたけどうまくいかず
結局手術をしたら
1回目の体外受精でうまくいったとか
卵管留水腫もちだけど
手術したら授かった!!
という話を聞いて
手術をする決断をしました
他にも局所麻酔下で
卵管留水腫にたまった水を
移植前に吸引する方法もありますが
妊娠率を向上しない
と結論づけられているそうで(*3)
個人的には
卵管留水腫と診断されたら
怖がらずに手術してしまった方が
急がば回れ、で早く結果が出るのかなと思っています
また、卵管を切除してしまう方法もありますが
卵巣や子宮への血流量が減ってしまうので
卵管は切除しない方が良いとも言われています(*2)
私が治療したクリニックでも
血流量を維持するという理由で
卵管は残す方針でした
まとめ
・卵管留水症には、卵管水腫、卵管留水腫、卵管留膿腫、卵管留症という呼び名がある
・子宮卵管造影検査、MRI、腹腔鏡検査で見つかる
・子宮内膜症と併発する
・卵管留水症は不妊の原因になるが、手術で改善することが多い
参考資料
*1 治療の難しい不妊のためのガイドブック
*2 Natural ART Clininc日本橋
*3 春木レディースクリニック
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