子宮内膜症を薬で治療することになったけど
どんなことが起こるのか
完治するのか
副作用はないのか
副作用を何とかする方法はないのか
薬を使ったら妊娠率はあがるのか
など
子宮内膜症治療の時には
疑問がいっぱいありました
この記事では
実際に私が服用してみた薬の
費用と使用感について書きました
一個人の感想ですが
自分も治療するときには
いろいろなブログを読んで
情報収集していたので
同じように悩む方の
参考になればと思います
ジエノゲスト・ディナゲストの服用
作用
ジエノゲストは
女性ホルモンのひとつである
プロゲスチンという黄体ホルモンを
補充する薬です(*1)
子宮内膜に
「厚くならなくていいよ」
という指令を出し
子宮内膜の増殖抑制や
排卵の抑制する効果があります(*1)
なので
月経痛や骨盤痛、PMSの症状を
やわらげる働きがあります(*1)
服用回数と費用
生理(月経)が始まって
2~5日目に服用を開始して
1日2錠を2回にわけて服用します(*1)
私はいつも30日分を処方してもらっていて
薬代が1920円
薬もらうための診察代で620円の
費用がかかりました
副作用
副作用は
不正性器出血と
更年期障害のような症状がでる
場合があると言われています
よく言われているように
ジエノゲストの飲み始めが一番辛くて
服薬開始当時はこんなこと言ってました
結構つらめな更年期症状でしたが
これは1週間程度で治まりました
不正出血もちょこちょこありましたが
1~2か月くらいでなくなりました
(ちゃんと記録していなかったです…)
3か月経った頃に
ちょっと更年期症状の副作用を感じたときが
ありました
でも、子宮内膜症による生理痛の辛さと
天秤にかけたらどうかって言われたら
個人的な感想としては
ジエノゲストは副作用があっても
生理のない生活の方が楽でした
肌感覚ですが
周りのジエノゲスト服用した人と比べると
私の副作用はジエノゲストにしては強く出た方な気がします
リュープロレリン・リュープリンの服用
作用
脳の視床下部が
「女性ホルモンを出そう」という指令を
送ると
卵巣刺激ホルモンが分泌され
卵巣ではエストロゲンの分泌が増加しますが
リュープロレリン注射を打つと
脳から指令が出なくなるので
エストロゲンの分泌が抑制されます(*2)
閉経に近い状態になり
子宮内膜症が改善したり
子宮筋腫が小さくなったりする
効果があります(*2)
服用回数・期間・費用
4週間に1回の頻度で
腹部、上腕部、臀部のいずれかに
皮下注射をします(*2)
6か月以上の連続投与はできませんし
前回の投与から6か月空かないと
次の投与はできません(*2)
私は4週間に1回通院して
腹部に左右交互に注射してもらいました
診察と注射を合わせて
1回に5180円の費用がかかりました
皮下注射なので
予防接種の筋肉注射と比べたら全然痛くないし
採血と比べても痛みは少ないかな、
と思います
副作用
副作用はエストロゲンの低下による更年期症状
・ほてり
・のぼせ
・発汗
・頭痛
・肩こり
・イライラ
に加えて
・腰痛、背部痛、関節痛
・骨量の低下
があると言われています(*2)
私は2回リュープロレリン治療を
やったことがありますが
1回目は4か月のリュープロレリン投与で
主にホットフラッシュと頭痛
の副作用がありました
ホットフラッシュは冬だったので
暑いけど、そんなに困ることはなく
偏頭痛は苦しいけど
首や肩のストレッチを念入りにやったり
痛み止めを飲んだりすれば
耐えられる感じでした
毎月来る生理痛と月経随伴性気胸の
苦しさ、暮らしにくさに比べれば
副作用もまあ許せるかな?ってレベルでした
リュープロレリンは副作用が重い
と散々説明されて、びびってた割に
1回目はそこそこの副作用で乗り越えられたので
ラッキー!と思っていました
これなら余裕、と油断していたら
2回目のリュープロレリン治療は
副作用が辛かった…
リュープロレリンは
連続6か月までしか投与できないので
リュープロレリン4か月(1回目)
↓
ジエノゲスト半年
↓
リュープロレリン2か月(2回目)
というスケジュールで2回目の
リュープロレリン治療が始まりました
いろいろな副作用がでました
注意力散漫
食欲不振
常に眠い
なのに寝つきも悪く眠りも浅い
楽しかったはずのことも含めて
何に対してもやる気が起こらない
カレンダーに友達と遊ぶ予定を入れていて
楽しみにしているのに
時間や日付を間違えてキャンセルする
仕事の打ち合わせを失念する
打ち合わせの内容がまったく頭に入ってこない
計算ができない
短期記憶がない(言われれば思い出せる)
すべてのことに対して元気が足りなくて
灰色の毎日でした
リュープロレリン治療期間は辛かったという
印象は残っているけど
ほぼ記憶にない、というのが正直なところです
つぶやく気合もなかったので
あんまり当時の記録がないですが
こんな生活だったようです↓
副作用対策として
私の通っていたクリニックでは
漢方を処方してもらえました
よく更年期症状の緩和に使われる漢方として
加味逍遙散:自律神経の乱れ、不眠、不安、PMS
当帰芍薬散:月経トラブル、冷え、むくみ
桂枝茯苓丸:月経痛、頭痛、肩こり、子宮内膜症、筋腫
がありますが(*3)
私は加味帰脾湯と補中益気湯を処方されました
私の場合は漢方が結構効果があり
食欲不振や、やる気のなさが
マシになりました
もし、リュープロレリンで副作用がしんどければ
漢方をあわせて処方してもらうと
効果があるかもしれません
子宮内膜症の薬物療法の効果
小さな卵巣チョコレート嚢胞は
薬物療法により縮小する可能性があるそうです(*4)
子宮内膜症は完治が難しい病気
と言われていて
薬物療法は、治療といいつつも
生理痛やPMS症状の
コントロールのためにするもので
薬の服薬を中止すると
6か月から1年以内に子宮内膜症が再発する
といわれています(*5)
なので、子宮内膜症になったら
薬を一定期間のんで完治する!
というよりは
閉経まで薬を飲み続けることになる確率が高そうです
(悲しい…)
手術をした場合でも
何もしなければ
5年以内に34%の人が再発すると言われているので(*6)
なかなか難しい病気ですね…
ちなみに術後に
薬物療法を少なくとも2年継続すれば
再発率8%と言われています(*6)
私は重度の子宮内膜症だったので
手術しましたが
1回目の術後、ジエノゲストのんでいるのに
早々に癒着が再発しました…強い…
薬物療法と妊娠率
妊娠率の改善について
ART(体外受精や顕微授精)では
GnRHアナログ(リュープロレリンなど)や
ダナゾール(男性ホルモン様の働きをする薬)を
組み合わせることで
妊娠率の向上が期待されるそうです(*4)
しかし、
一般不妊治療(タイミング法や人工授精)では
薬物療法の妊娠率向上への
有効性を示すデータはないそうです(*4)
なので
子宮内膜症が軽ければ、不妊治療を継続して頑張る
子宮内膜症が重ければ、手術して不妊治療に戻る
という2パターンになりそうです
手術しても1週間で癒着が再発するような
重度の子宮内膜症の私でも
(2回したけど)手術して不妊治療に戻ったら
妊娠できたので
子宮内膜症だからといって
妊娠することを諦める必要はない、と思います
まとめ
・ジエノゲストは子宮内膜症の症状を抑えるし、副作用も軽め、QOLあがる!
・リュープロレリンは副作用が辛い!
私は漢方で副作用がマシになった
・子宮内膜症の薬物療法の後、特定不妊治療の妊娠率が向上する
一般不妊治療の場合は妊娠率が向上するデータはない
→子宮内膜症が軽ければ、不妊治療を継続して頑張る
子宮内膜症が重ければ、手術して不妊治療に戻る
参考文献
*1 ジエノゲスト錠1mg「モチダ」を服用される患者さんへ よくわかる子宮内膜症ー病態と治療ー
*2 リュープロレリンで子宮内膜症、子宮筋腫の治療を受ける患者さんへ(ニプロ)
*3 更年期1年生(対馬ルリ子)2019
*4 日本産婦人科医会 子宮内膜症への対応
*5 MSDマニュアル 子宮内膜症
*6 近畿大学病院 子宮内膜症の治療
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