子宮内膜症の手術を
すすめられたけど
手術によって
卵巣が傷ついて
AMHが低下するとかしないとか…
ネットやSNSで見て
本当に手術するべきか不安になりました
このブログでは
子宮内膜症手術と
AMHの関係について
論文検索をして
真偽のほどを
確かめてみようと思います!
文献調査
子宮内膜症とAMHの関係について
調査した論文について
要約してみました
被引用文献が多くて
信頼性が高そうな論文を選んでいます
研究が進むにつれて
結論が変わってきているっぽい?ので
古い順に並べてみます!
論文①2012年
タイトル:In women with endometriosis anti-Müllerian hormone levels are decreased only in those with previous endometrioma surgery
著者:Streuli, Isabelle, et al.
雑誌:Human Reproduction 27.11 (2012): 3294-3303.
タイトル日本語訳
子宮内膜症の女性では、以前に子宮内膜腫の手術を受けた女性でのみ抗ミュラー管ホルモンのレベルが低下します
内容
・子宮内膜症だからといって、AMHは低下しない
・子宮内膜症の手術を受けた人のAMHは低下する
この年代の他の論文を見ても
子宮内膜症の手術を受けたら
「AMHが低下する」のが主流でした
論文②2015年
タイトル:The Impact of Endometriosis and Its Treatment on Ovarian Reserve
著者:Seyhan, Ayse, Baris Ata, and Gürkan Uncu
雑誌:Seminars in reproductive medicine. Vol. 33. No. 06. Thieme Medical Publishers, 2015.
タイトル日本語訳
子宮内膜症とその治療が卵巣予備能に及ぼす影響
内容
・子宮内膜症の人は、健康な人と比較すると
手術前からそもそもAMHが低い傾向にある
・卵巣の外科的治療後にAMHがさらに低下し、復活はすることはない
・卵巣以外の手術でもAMHは低下する可能性はあるが情報は限られている
子宮内膜症だと
そもそもAMHが低いという
追加情報を発見
論文③2015年
タイトル:Surgical excision of ovarian endometriomas: Does it truly impair ovarian reserve? Long term anti‐Müllerian hormone (AMH) changes after surgery.
著者:Vignali, Michele, et al.
雑誌: Journal of Obstetrics and Gynaecology Research 41.11 (2015): 1773-1778.
タイトル日本語訳
卵巣子宮内膜腫の外科的切除:本当に卵巣予備能を損なうのか?
手術後の長期的な抗ミュラー管ホルモン(AMH)の変化
内容
・卵巣子宮内膜症の手術後、AMH 値は一時的に低下する
・しかし、術後 12 か月で術前の AMH 値に完全に回復した
・両側性嚢胞患者は、片側性障害患者と比較して AMH 値の低下率が高かった
1年待てば
AMHは復活する説浮上!
論文④2016年
タイトル:Effect of surgery on ovarian reserve in women with endometriomas, endometriosis and controls.
著者:Goodman, Linnea R., et al.
雑誌:American journal of obstetrics and gynecology 215.5 (2016): 589-e1.
タイトル日本語訳
子宮内膜腫、子宮内膜症および対照の女性における卵巣予備能に対する手術の影響
内容
・子宮内膜症の人は手術前からAMHが低い傾向にある
・子宮内膜症の手術後にAMHは一時的に低下する(~1か月)
・手術から6か月時点では、子宮内膜症の手術前よりAMHは低下しているが、
腹腔鏡検査で子宮内膜症陰性だった人と比べて、AMH低下の程度に差はなかった
再度、手術後に時間が経てば
AMHが復活する説!
AMH実際低下した?
子宮内膜症の手術で
実際にAMHが低下したか
Xでアンケートもとってみました
チョコレート嚢胞が大きい方が
卵巣へのダメージが大きい?と思い
チョコの大きさとAMHの低下について
聞いてみました
アンンケートの結果
手術後にAMHが低下した人の方が
多かったです
しかし手術しても
AMH下がらなかった人も何人かいて
驚きました!
論文調査の結果をふまえると
術後、どのくらい経過後に
測定したかにもよって
AMHが低下するか、しないかが
変わってきそうです
まとめ
まだまだ、研究途中だと思いますが
今回、論文調査したところ
・子宮内膜症の人は、手術する前からAMHが低い傾向がある
・子宮内膜症の手術後は、AMHは低下する
・しかし、半年~1年後には
手術していない人と比べてAMHが低下しているとはいえない
という説が有力だと感じました
AMHは卵胞から分泌されるホルモンなので
卵胞の数を反映する
といわれていますが
手術によって
卵胞の数が減っていなくても
一時的にホルモンを出しにくくなったり
血液中に出にくくなったりするのかな?
と思いました
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